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それは水分量です!
まずは上の表の水分の所をご覧ください。なんと、くだものの中の水分は85〜90%もあることがわかります。
このことから、ほんの僅かの水分の多い、少ないが、くだものの味の濃さを左右していると考えられます。
たとえばスイセンの球根を、たっぷり水を与えた土と、少しの水しか与えない土に植えた時、水を与えたほう
は、みず みずしく大きく育ち、後者の場合はかたく、小さく育つはずです。虫がこれを食べてみると、前者は
大あじで、後者は味が濃いはずです。 |
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では石井果樹園の土はどうなのか
乱川(みだれがわ)扇状地にあります。扇状地といえば、水分の乏しい台地を思い浮かべる方は多いでし
ょう。利水が困難であることから耕作には向かず、平坦地でありながらも長年開墾を許されなかった所です。
若木(おさなぎ)郷開拓の頃は、一般社会人のみならず、農業にあたるものさえこれを笑った。「何ができる
ものか、荒れたところだし、水田のない日本の農業経営は成り立たない。」 初代達は、そんな言葉にもめげ
ずに、野川上流から水を引いて水田を作ってみたが、収穫できた方で十アール当たり四俵程度、皆無という
水田も少なくなかった。(普通は10アール当たり10俵とれます。)
昔の話です。初代ばあちゃんが母の実家によばれて行った時のことです。時刻は夕方、雨がザーザーと降
っていた。母の実家から「この雨では、明日は畑にはいれないでしょう。今日は泊って行って下さい。」と言わ
れたばあちゃんは「いいえ、うちの畑はなんぼ雨なんか降っても、すぐに水がひいて畑に入れますから、今日
は帰ります。」と言って、帰ってきました。つまり、水はけは大変よい土壌であるということです。 |
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ではくだものの味はどうなのか
荷受市場の方の話です。「私自身の若木とのお付き合いは昭和50年頃からになりますが、その中で一番
の思い出は、昭和50年代のりんご(スターキング)を販売している時代です。そのころは現在と違い、市場
取引はセリ売りが全盛の頃で、すべて果実をセリで販売しておりましたが、その中にあって若木のスターキ
ングは大変人気があり、セリをかけても飛ぶように売れ、販売担当者として鼻が高かったものです。形状も
着色もよく、蜜がバッチリ入り、味も良い素晴らしいりんごでした。」 (若木農業協同組合史より抜粋) |
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おまけ・年間降水量と気温
東根市の降水量 1212.5mm 675位/806市区中 ・順位は登録されている市区のみを対象に算出さ
れたものです。 (生活ガイド.comより)
山形市の最高気温 40.8℃ 2007年、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市に0.1度差で破られるまでは73
年間 1位でしたが、今(2010年)は全国第3位です。
・このように土壌は乾燥し、雨は少なく、気温が高い所です。夏になると、まるでカリフォルニアみたいだ
な〜と、個人的には思っています。
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